面接の際に、この難題に対応できるよう万全な体制を整えましょう。 Rirekisho.jpには成功に導くノウハウが揃っています。 以下のガイドを通じて次のトピックをご説明します。
- この非常に重要な質問が投げかけられる理由
- 決してするべきでない回答例
- この質問にプロとして答える方法
言葉に惑わされないようにしましょう!
この質問には次のような表現方法もあります。
「当社で働きたい理由を教えてください」「当社に入社したい理由を教えてください」「この仕事がしたい理由を教えてください」
内定を賭けた大事な 面接に向け「この仕事をしたい理由は?」と自問自答することをおすすめします。
面接官がこの質問をする理由とは?
「当社で働きたい理由を教えてください」という質問に直面すると戸惑うこともあるでしょう。応募理由が求人条件に合致している限り、深い理由を問う必要はないようにも感じられます。
確かにその通りですが、この質問で採用担当者が確認したいのは、以下の重要な点です。
- 事前調査を行ったか 応募前にその企業について学んでいるか。SNSでの活動、サイト、関連記事等をチェックしたか。面接官は、事前準備をした熱意ある候補者を評価したいと考えています。
- 求人の魅力ポイント 採用担当者も気分を良くしたいと思っています。どの仕事でもいいから応募している、と特にこの仕事を選んだわけでもないようだと、それは分かってしまうものです。内定後どれほど熱意を持って取り組めるか、「応募」ボタンを押した 動機が知りたいと考えています。
- 企業文化へのフィット感 企業文化とは単なる流行語ではありません。あなたがこの企業で働くのにふさわしい候補者かどうかを判断したいと考えています。「当社で働きたい理由」に対しキャリア目標と企業理念の整合性を説明することが重要です。
「当社への入社理由を教えてください」への悪い回答3例
まず、この質問への好ましくない回答を以下で確認しましょう。
- 「お金が本当に必要なのです」
- 「今は何でもいいから仕事がほしいのです」
- 「この仕事はキャリアアップの足がかりになると思うからです」
順に検証していきましょう。
1.「お金が本当に必要なのです」
まず最初にお金がどうしても必要だと認める回答は、適性よりも切羽詰った事情からの応募動機を疑われるリスクがあります。
ただ仕事がほしいという金銭的理由からの判断の場合、1、2ヶ月で考えを変える可能性が高く、企業文化との相性も心許ないと判断されかねません。結果として、関わる全ての当事者を不幸にしてしまう可能性が高くなります。
「入社したい理由を教えてください」への最悪の返答は、自分のニーズと欲求に焦点を当てることです。
不公平に感じるかもしれませんが、この質問の趣旨はあなたの望みを問うことではなく、企業側が必要としている答えを聞き出すことにあります。
正直に答えてはいけませんか?
もし本当に仕事がなければ確かに金銭的ニーズは切実です。しかし「お金が本当に必要なのです」という回答は、どんな仕事でも必要だと言っているようなものです。「この仕事がしたい理由」に焦点を当てるべきです。
2. 「今は何でもいいから仕事がほしいのです」
この回答は、現状維持のためならどんな仕事でも構わない、と解釈される可能性があります。仕事に対する興味関心の薄さを疑われてしまいます。多くの企業では、その姿勢が仕事内容へ反映するだろうとみなします。
繰り返しになりますが、この回答はあなたのニーズに焦点を当てています。先の回答と同様に、お金が必要であるという金銭的動機と密接に関係しています。
企業は慈善や同情、利他的動機から採用活動をしているわけではありません。問題解決に貢献し、生産性の向上が期待される人材が求められているのです。
3. 「この仕事はキャリアアップの足がかりになると思うからです」
一部の企業にとっては、正にこの点こそが心配材料となるのです。応募者が足りない経験を積み重ねる踏み台として短期的に在籍した後、より魅力的な企業へと移ってしまうのではないかということです。新入社員研修や教育・訓練には手間とコストがかかります。
企業は長期的視点で新入社員への投資を回収したいと考えています。すぐに退職されては困るのです。社員の出入り激しい状況下で、なにごとかを成し遂げることは難しいでしょう。
企業は効率性と競争力を高め、最終的に収益を向上させる新しい従業員を求めていることを忘れないでください。
企業はコスト以上の利益を生むことを新入社員に期待しています。上記のような返答をする場合、正反対の結果になるでしょう。
語り口を変えましょう。
仕事を「次への踏み台」と述べる代わりに視点を変えてみましょう。この質問への回答として、会社が提供してくれるの成長機会への期待として伝えるのです。
忘れてはならないのは「この仕事をしたい理由は?」であって「5年後の自分は?」という質問ではありません。
「なぜ当社で働きたいのですか」への良い回答5例
では好ましくない回答を確認したところで、言うべき内容を見ていきましょう。 「なぜこの会社で働きたいのですか」という質問に答えるための、より適切な回答をご紹介します。
- 「御社のことは以前から存じており、本当に尊敬しています」
- 「ここで前向きな影響力を発揮できると信じています」
- 「企業理念が自分の価値観と合致しています」
- 「御社の企業文化について見聞きしてきたことに魅力を感じます」
- 「御社の労働倫理と協調精神を尊敬しています」
1.「会社の姿勢・実績・業界における立ち位置を存じており、以前から尊敬しています」
自己のニーズではなく、会社そのものとその魅力に焦点を当てましょう。未来の就職先となるかもしれない企業は、あなたが何年も注目してきた業界トップであるかもしれません。あるいは先週の求人広告を見て初めてこの企業を知ったかもしれません。
その会社について知っていること、あるいはその会社を賞賛する具体的な理由を証明できなければ、自分を雇ってくれる会社を探してふらふらと来ただけのように見えるでしょう。
「なぜ当社で働きたいのですか?」という質問の理由
面接官が「なぜ当社で働きたいのですか?」を聞く理由を知るにはこの動画を確認してください。
あなたがその会社に本当に関心があるのならば、Google検索やメディアを通じて、その企業についてできる限りのことを学ぼうとしてきたはずです。その会社のウェブサイトやSNSでの存在感を研究したきたことでしょう。ビジネスモデルや市場での競争力についても調べていることでしょう。そして、その会社について、なぜその会社のミッションを尊敬しているのか、なぜその会社の仲間になることを光栄に思うのか、知識として話す準備が整っているということになるのです。
「御社のことは大学生の頃から存じておりました。 御社のプロジェクトは、建築専攻の私にとって非常に刺激になりました。 実際に、卒論の中で現代建築の実験例として、御社の設計をいくつか取り入れたこともあります。
私が初めて都市計画を担当することになった時も、御社の創業者が築いた設計理念を常に参考にしました。なぜなら、創業者の〇〇さんは現代の建築工学に大きな影響を与えた人物だからです。30年以上もの間、御社がそれを忠実に守り続けていることに、非常に敬意を払っています。 」
2.「ここで前向きな影響力を発揮できると信じています。その理由は・・・」
単なる会社への親近感という段階を超えて、その会社が抱えている具体的な課題や競争上の懸案を洗い出します。理想は、それら の問題への対処能力があることを説得力のあるアピールができることです。
つまり、この回答は、あなたがこの会社で働きたいと思うのは、あなたがこの会社で真の変化をもたらすことができると確信しているからだと示唆しているのです。あなたのスキルは、会社をより強く、より良く、より収益性の高いものにするための具体的な解決策を提供できるのです。
あなたは、この会社で単なる時間稼ぎの労働をするだけだったり、大きな池の中の小さな魚として動き回るのではありません。自分のアイデアと行動によって、会社が市場でより大きな、より良いことをするための重要なチームメンバーになれると確信しているということなのです。
「7年に渡りデジタルマーケティングに携わってきました。私は御社を業界のリーダーとして尊敬しています。しかし、御社の強みは多様なスキルのある人物を招き入れることだとも思っています。
B2Bセクターでの 独自の経験を、御社のパートナーシップやアフィリエイトプログラムに転用し、御社の発展方向のひとつとして強化できると、確信しています。」
3.「企業理念が自分の価値観と合致しています」
企業の「価値観」とは、その企業が信じていること、目指していることの総和を表しています。その会社にミッション・ステートメントがある場合は、それをよく研究し、なぜこのミッションを支持するのかを説明できるように準備しておきましょう。
Googleはかつて "Don't be evil"(邪悪になるな)というモットーを掲げていましたが、アルファベットへの組織変更に伴い、"Do the right thing"(正しいことをせよ)に改めました。同じくハイテク企業の巨頭であるアップルは、"Think different"(発想を変えよ)というスローガンを採用しました。ナイキの "Just do it"(行動あるのみ)も、忘れられない商標の一例です。これらはすべて良いアイデアであり、賞賛に値する目標に焦点を合わせています。
信念、価値観、使命感は、ただ単に「お金をたくさん稼ごう」というありふれた目的を超えて、企業や潜在的な求職者を惹きつける強力な概念です。あなたの個人的な動機は捨て、会社の環境維持への取り組み、雇用の多様性、地域社会への支援、公正なビジネス慣行、その他無私を追求する会社への取り組みに賛同しているということを強調しましょう。
「私が御社のことを知ったのは、3年前に御社のPR部門が太平洋の海岸清掃を扱ったアースデイ啓発キャンペーンを立ち上げたときでした。私はこれまで何年もエコ団体でボランティア活動をしてきましたが、御社がもたらした影響が本当に心に響きました。ですので、私のエンジニアリングのスキルを環境浄化に生かすことができれば、実に適任だと確信しています。」
4.「御社の企業文化について見聞きしてきたことに魅力を感じます。その理由は・・・」
「企業文化」というのは、あなたの祖父母の時代にはおそらく異質なものだったでしょうが、職場として、また地球市民として、企業がどのように運営されているかを示す重要な尺度になっています。
カジュアルな服装、休憩室での無料スナック、オフィスでの卓球台、柔軟な勤務体系、手厚い家族休暇制度などは、労働者の士気や定着率を高める「企業文化」の革新の一例です。
広い意味で企業文化は上記で述べたように、その企業のすべての価値観と優先順位を反映しています。もちろん、「ソフトドリンクが無料で飲めるからその会社で働きたいです」と面接官に言ってはいけません。しかし、社内の雰囲気や社外へのアプローチなど、その企業の文化について見聞きしたことすべてに共感すると言うことを、ためらわないでください。これは、人を大切にする会社で働きたいというあなたの純粋な気持ちを表しています。
「ゲーム開発業界が本当に改善出来る可能性があると感じることは、メリハリのある文化という点です。また、ハードワーク(時には残業も)の必要性は認識しています。しかし、先日御社のCEOがインタビューでおっしゃっていた、会社のコアバリューの1つは、従業員の精神衛生と創造性を維持することが、生産性の主な源であるという言葉に非常に共感いたしました。そのアプローチに感銘を受けるのと同時に、優れた労働倫理と組み合わせることは、本当に素晴らしいことだと思います。」
5.「御社の労働倫理と協調精神を尊敬しています」
この答えは、あなたが一日中自席に座ったままほっとかれたいだけの、ナンバーワンを狙う一匹狼ではないことを示唆しています。あなたが求めているのは、帰属意識、一緒に働くチーム、メンバーそれぞれがベストを尽くせるコミュニティなのです。
この回答は、下記のすべての項目に当てはまります。
- 個人的なニーズではなく、会社に焦点を合わせている
- 求人募集企業側に良い影響を与えたいと思っている
- 会社と自分の価値観との一致
- 人を大切にする社風への共感
- 勝利を分かち合うチームの一員となりたい
付随する質問
この質問への回答後、さらなる質問を受けることがあります。「どのブランドを尊敬していますか?」 あなたは今、面接を受ける会社を賞賛していると述べました。そうです、あなたはその質問が来ることを知っていたので、それを準備していたのです。
この付随する質問で、面接官は企業とその企業文化のどこに魅力を感じているのか、より深く理解することができます。それはまた、あなたが少しあなたの人格を発揮できる機会でもあるのです。
「私がX社を素晴らしいと思うのは、革新的な戦略があるからです。X社はニーズを察知し、それを手頃な価格でファッショナブルな商品を揃え、さらにネット通販から実店舗へと拡大しました。そのうえで、チャリティ活動をマーケティングし、消費者にもチャリティ活動をするように促しているところも素晴らしいと思っています。」
あまり細かいところまでは言いませんが、面接での「なぜ、ここで働きたいのか?」 (「なぜこのポジションに興味があるのか?」「なぜこの仕事をしたいのか、なぜあなたを雇うべきなのか?」「なぜこの会社で働きたいのか?」など)という質問に対して、自分がどのように未来の採用側企業の役に立つのかということを伝えることであり、その逆ではありません。
企業の価値観、文化、業績に重点を置き、自分がいかに会社に溶け込めるか、貢献できるかをアピールしましょう。あなたがその会社で働きたいと思っていることを伝えましょう。
歌手のジョン・フォガティがセンターフィールドという曲で歌ったように、"Put me in, Coach, I'm ready to play - today!"(コーチ、私を入れてください、私はプレーする準備ができています - 今日!)ということです。
重要ポイント
- この質問に答える前に、なぜそう尋ねられたのかを考える瞬間が大切です。これは答え方の糸口となります。
- 正直は最善の策ですが、それが金銭的な理由のみでない限り、です。自己中心的過ぎる返答は避けましょう。
- ここは会社への理解を示すチャンスです。事前調査の成果をアピールしましょう。
- 油断大敵です。この面接での重要質問は事前に対策を講じましょう。