ここでは、以下の内容をご紹介します。
- 採用側企業が面接で見ること
- 面接の準備の仕方
- 面接時にすべきこと
採用側企業は面接で何を見るのでしょうか?
就職面接に関しては、採用側企業や志望する職種がいずれも異なるため、すべての状況が違うものとなります。面接での振る舞いに関して、正解はありません。しかし、面接でどういった話になるのかを予測し、準備することは非常に重要です。もしかしたら、早く仕事を得るために大きなアドバンテージを得ることができるかもしれません。
通常、対面式の面接は45分~1時間程度と言われています。面接を受ける側にとっては長い時間に感じるかもしれませんが、採用担当者にとっては、あなたがその仕事にふさわしいかどうかを十分に見極めるための時間としては、それほど長いものではありません。採用担当者は、あなたの回答だけでなく、次のような点も見ていると思われます。
- 外見: あなたの身だしなみはどうでしょうか?社風に合った、スマートでプロフェッショナルな服装をしているでしょうか?
- ボディランゲージ: あなたは注目を集め、落ち着いた雰囲気を醸し出している存在感のある人ですか、それとも内向的で引っ込み思案な人ですか?
- 自信の有無: あなたはその職務に適任であり、困難や責任に対処できることを確信しているでしょうか?
- 知識: その会社の言語、エチケット、文化を理解しているでしょうか?
- 性格的な相性: あなたは、採用担当者が「この人と一緒に働きたい」と思うような人物でしょうか?
面接の準備の仕方
以下では、面接の準備で必要なことをご紹介します。
企業研究をする
面接を受ける企業や職種について、あらゆることを知ることが大事です。インターネットの普及により、この作業はかつてないほど簡単になりました。こういった情報源は、その企業の業務内容、社風、業績、世間での認識について知るのに役立ちます。
企業研究は、面接の準備に役立つだけでなく、求人詐欺を回避したり、企業について抱く疑念を確認したりするのにも役立ちます。福利厚生や勤務時間が良すぎませんか?他の従業員による匿名の口コミは、完璧すぎる仕事内容の裏にある本当の姿を知るのに役に立つことがあります。
履歴書の内容を徹底的に頭に入れておく
面接では、 履歴書のことがよく話題にのぼります。採用担当者は履歴書をもとに質問をするので、あなたが履歴書に記載したことを裏付けるように、あらゆる質問に対応できるように準備しておく必要があります。
面接準備について一言: 採用担当者は、面接の前にあなたの履歴書をじっくり読む時間がないことがあります。その時はイラっとするかもしれませんが、「その情報は私の履歴書に書いてあります」などという小手先の対応に頼るのは避けて下さい。その代わり、自分の経験を丁寧かつ簡潔に説明し、もっと詳しく聞きたいかどうか採用担当者に尋ねてみましょう。
練習、練習、練習
面接官がどのような質問をするかは、部屋に入るまで正確にはわかりません。しかし、どの面接ガイドも、面接は多かれ少なかれ同じような質問でかなり予測可能であると書いています。
英語サイトGlassdoorは、何千もの面接レビューからよく聞かれた就職面接の質問を抽出する調査をしました。このサイトにあるリストは50でしたが、ここでは日本の場合にもあてはまる、最も聞かれそうな質問10個をご紹介します。
- 自己紹介をしてください。
- あなたの長所は何ですか?
- あなたの短所は何ですか?
- なぜあなたを雇用する必要があるのでしょうか?
- 5年後の自分はどうなっていると思いますか?10年後はどうでしょうか?
- なぜ [面接を受ける企業名]で働くことに興味があるのですか?
- あなたの給与条件はどのようなものですか?
- あなたのモチベーションは何ですか?
- 他の人が提供できないもので、あなたが提供できることは何ですか?
- あなたが最も誇りに思っている業績について教えてください。
準備について一言: 面接の質問の中には、ただ単にひどいものもあります(あなたの短所は何ですか?など)。しかし、だからといって採用担当者がそれを聞くのを止めることはできません。その場で投げ出さないように、最悪の面接質問、あるいはひっかけ質問にも対応できるように準備しておきましょう。
面接官にどんな質問をすればいいのでしょうか?
就職面接は双方向です。自分からも面接官に質問する機会が与えられ、先方もそれを期待するでしょう。
しかし、ただそのためだけに質問をするのはやめましょう。面接のこの部分は、結果を左右する可能性があります。何を質問するかは慎重に考えてください。質問内容は、希望する職務と会社に対するあなたの興味を示すものでなければなりません。面接ですでに説明されたことや、興味や仕事への意欲のなさを醸し出すような質問は避けましょう。
ここでは、あなたに有利に働く質問をいくつか紹介します。
- 応募した職務の通常業務の責任範囲について詳しく教えていただけますか?
- 従業員にはどういったトレーニングの機会があるのでしょうか?
- 職場環境はどのようなものですか?
- 職務上、どのような課題に直面していますか?
- 業績測定と評価はどのように行われていますか?
- 将来的に昇進する可能性はありますか?
- この職務で成功するために必要な特性は何だと思われますか?
採用担当者から何か付け加える時間が与えられたら、なぜあなたがこの仕事に適しているのかということを締めくくる言葉を準備しておいて下さい。これは面接で最も重要なことのひとつです。
面接での3つのベストな質問とはどういったものでしょうか?最も効果的な質問とは、採用担当者がすでに候補者がその職務に就いていることを想像させるような答えを求めるものです。この微妙な心理的トリックは効果的抜群です。
- 最初の3カ月での業務を成功させるために、必要なことは何でしょうか?
- 私が最も付加価値をつけられると思われるのはどこでしょうか?
- 現在、貴社のチームで強化すべきスキルは何かありますか?
内定を承諾してしまった場合はどのように断るといいでしょうか?内定を断られるのが好きな人はいないでしょう。採用担当者は、あなたがすでに内定を承諾している場合、断られるとは思っていないでしょう。この後、内定を辞退する方法を紹介します。
面接会場までの行き方を調べておく
面接会場までの行き方を調べておきましょう。可能であれば、面接の前の週に10~15分前に会社に着くことを目標にして実際に行ってみましょう。予め移動の時間を調べておき、公共交通機関を利用する場合は、どの電車やバスに乗るか、何時に駅に着くかをメモしておきます。また、道路閉鎖や公共交通機関の遅延を考慮した予備計画も立てておきましょう。
面接時にすべきこと
さて、あなたは十分な準備をし、入手できるすべての面接のアドバイスを確認しました。早めに到着し、準備万端です。面接が始まったら、何をすればいいのかをご説明します。
マナーを守る
マナーとは素晴らしいものです。費用はかかりませんが、採用担当者や企業側にあなたをアピールする上で、大きな効果を発揮することができます。駐車場の警備員から受付係、廊下ですれ違う人まで、会社に到着したら出会うすべての人に礼儀正しく、敬意を払いましょう。誰にでも笑顔で「こんにちは」と挨拶しましょう。採用側企業の担当者によっては、こういった人々にフィードバックを求めることもあるのです。
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ボディランゲージを活用する
面接では、「何を言うか」と同じくらい「何を言わないか」が重要です。研究によると、顔の表情、声のトーンなどのボディランゲージはあらゆるコミュニケーションの50~70%を占めるとも言われています。あなたの表情、仕草、姿勢は、採用担当者にあなたという人間について多くを語ることになります。自信があり、親しみやすいと思われる必要があります。これは、面接会場のドアをくぐった瞬間から始まるのです。
- 笑顔と温かい挨拶から始めましょう。しっかりとお辞儀をして(頭を下げすぎないようにして)、自己紹介をします。採用担当者に「どうぞよろしくお願いいたします」と伝えます。
- 終始アイコンタクトを保ち、時々目線をそらして先方に脅威を感じさせないようにします。これはあなたが興味を持っていることと、注意を払っていることを示すものです。
- 背筋を伸ばして座り、肩を後ろに下げます。背もたれにはもたれず、こぶし1個ほど離して座ることで、礼儀正しい印象を与えます。
- テーブルがあっても姿勢を崩さず、だらしなく見えないようにします。テーブルで足元は隠れていると思いがちですが、姿勢が崩れると面接官には伝わります。
これらはすべて、採用担当者と親密な信頼を築くのに役立つ簡単なことです。
演技せず自分自身でいること
面接では、リラックスして自分らしくふるまうことは難しいですが、かといって演技をするのもよくありません。面接官は、あなたがチームの文化や職責、職務に適しているかどうかを見極めようとしているのですから、自分以外の人間になろうとすると、仕事に就いた後に必ず影響があります。
簡潔に答えましょう
面接では時間が重要なので、上手に簡潔に話せることは採用される上で最重要スキルの1つです。採用担当者は、候補者であるあなたについて、またあなたのスキルについて、できるだけ多くのことを知りたいと思っています。答えは短く、要点を押さえ、質問されたことに関連したものにしましょう。問題を解決したとき、困難を克服したとき、チームを率いたとき、面白いことをしたとき、失敗したときなどの逸話自体は構いませんが、話が脱線したり長引いたりしないようにしましょう。ここでは、要点を的確に伝えるための方法をいくつかご紹介します。
- 面接でよくある質問に対して、触れておきたいポイントをまとめておきます(#3を参照してください)。
- 答える前に数秒かけて質問を処理します。その間を利用して、頭の中で質問を繰り返し、考えをまとめてから話します。
- 腕時計をして、質問に答えるのにどのくらい時間がかかっているか、ちらっと見てみましょう。回答は2分程度が目安です。 現職場や前職場の悪口を決して言ってはいけません。
面接で好印象を与えるにはどうしたらいいのでしょうか?べストな面接とは、候補者がリラックスしており、面接官も候補者との相性がいいと感じているときのものです(そのため面接というビジネス的側面でも、リラックスして臨むことが重要です)。面接がうまくいかないのは、面接官が「この人は当社に合うだろうか」と、実務において配慮するよりも前の段階で、候補者の人物像に不安を抱いてしまう場合です。従って、候補者は自分がこの企業文化に合うかどうかという観点からも、下調べをする必要があります。疑念があれば、どんなに演技をしてもその不一致をごまかすことはできません。