履歴書に記載すべき10のリーダーシップスキルと例

夢の仕事に就くには、さまざまなリーダーシップのスキルを伝えることが欠かせません。そのため履歴書ではどのスキルをアピールし、どのように記載すればいいでしょうか?
ポール・ドゥルーリー
コンテンツライター / 人事スペシャリスト
%{date}日に更新

リーダーシップスキルは、採用担当者にとって常に最優先事項です。

経験年数や業務内容に関わらず、他の人たちと協力して物事を進めることがほとんどの役割で重要です。したがって、履歴書やカバーレターでこれらのリーダーシップの能力を証明することは、面接を確実に進めるための重要なステップとなります。

あなたが卓越したスキルを持っていることには価値がありますが、周囲の人々の能力を向上させることができるのであれば、その価値は何倍にもなります。優れたリーダーは、集団の生産性向上をもたらすのです。これほど価値ある力は他にありません。

リーダーシップスキルとは多岐にわたるものですが、どれが最も重要であるかを判断する方法と、それらをどのように履歴書に記載すべきか考えたことはありますか?あなたの周囲で求められているリーダーシップとは、どのようなものでしょうか? 企業に最も大きな違いをもたらすものは何でしょうか?以下のことを考えてみましょう。

  • リーダーシップスキルとは?
  • 企業が最も重視するリーダーシップスキルとは?
  • 履歴書でのリーダーシップ経験の記載方法
  • リーダーシップスキル10選と履歴書の例
  • カバーレターでリーダーシップスキルをアピールする方法

リーダーシップの能力を磨くことは、自分や周囲、企業に変化をもたらします。 リーダーは生まれながらのものではありません。後天的に養成されるのです。今日のあなたがリーダーとして歩んだ道筋を、将来の上司に語りましょう。リーダーシップとは永遠の成長の旅なのです。上司はその旅路で、あなたがさらなる成長を遂げることを期待することでしょう。上司もまた、その旅の先導役として尽力するはずです。

専門家のアドバイス

マネージャーではないのに、なぜリーダーシップスキルが必要なのでしょうか?

リーダーであるために、マネージャーになる必要は全くありません。同僚があなたの判断を尊重し、あなたに導いてもらおうとするなら、あなたはリーダーです。他の人が尊重する決断を下せば、あなたはリーダーです。困難な仕事に自ら進んで取り組み、模範を示すなら、あなたはリーダーです。こうした経験を履歴書や就職活動を通じて語ることができれば、未来の採用企業もあなたをリーダーとして認めるでしょう。

リーダーシップスキルとは

優れたリーダーは、部下を個人の成長とビジネスの成功への旅に連れて行きます。チーム編成や直面する課題は様々なため、状況に応じた適切なリーダーシップスキルを発揮できなければなりません。

リーダーシップスキルの一つひとつには深い意味があり、発揮の仕方次第で効果は大きく異なります。

理由を示して実行する人にメリットがあることを確認しながら、丁寧にタスクを委任すると、成功する可能性が高くなります。命令口調でそれをしなさい、と言うのでは効果は上がらないでしょう。

リーダーによって傾向は異なり、あなたが自然と惹かれるリーダーシップスキルがあるものです。企業文化への適合と同様に、あなたと未来の採用企業との間でのリーダーシップ像が適合すれば、仕事を獲得する可能性が大幅に高まります。

専門家のアドバイス

最も評価されるリーダーシップスキルはどのようなものですか?

企業ごとに、重要度を置くリーダーシップスキルはそれぞれ異なります。創造性とビジョンを重視する文化もあれば、計画性と変革マネジメントを中心とする文化もあります。事前調査をしておけば、未来の採用企業が求める資質を反映したリーダーシップ志向の履歴書を書くことができるでしょう。優れた履歴書は、このような詳細なレベルにまで記載するものです。

求人に応募する時のリーダーシップスキルのアピール方法

履歴書でのリーダーシップ能力を示す最も単純明快な手がかりは、役職名です。 採用担当者から見た印象という意味で、役職名の最後にマネージャーやチームリーダーという肩書があると、好印象を与えるでしょう。正にこの理由から、企業との交渉によって印象的な肩書を獲得する価値が十二分にあると言えます。一方で、勝手な役職名を履歴書上で作り上げることは避けるべきです。事実確認はそう難しいことではないのです。

意外なことに、リーダーシップスキルを記載すべきでない場所があります。それは履歴書のスキルセクションです。リーダーシップをとった時の態度や影響力を示すべきとのことで、「影響力のあるスキル」といった短い記載だけでは不十分です。このセクションは、競合他社との差別化に役立つ専門性の高い、テクニカルスキルの記載に留めるべきです。

キャリアストーリーにリーダーシップスキルを有機的にに織り交ぜる最適の場所は、履歴書のサマリーと職歴セクションです。採用担当者なら、様々な業績の裏付けとなるリーダーシップスキルを理解しているでしょう。あなたがどのようなスキルを活用したかに関しては、記載しなくても読み手は行間を読み取ることができるでしょう。

専門家のアドバイス

最も重要なリーダーシップスキルとは?

リーダーが書面および口頭でのコミュニケーションに長けていない場合、他のすべてのスキルはてきめんに効果が大幅に低下します。自分のビジョンを他の人に伝えることができなければ、創造性は役に立ちません。誰も自分の役割を理解していなければ、計画を立てても意味がありません。明確な方向性がないため、変革マネジメントは最初のハードルでつまづいてしまいます。コミュニケーション能力はリーダーシップの要と言えます。

10のリーダーシップスキルと履歴書例

これら上位10のリーダーシップスキルは、リーダーが備えるべき 対人スキルの一部です。

1. 創造性

チームの先頭に立ってイノベーションと創造性へのパイプ役となることは、最も強力なリーダーシップ能力の 1 つです。人々の多様なアイデアに耳を傾け、実現する可能性の機会を与えてくれるリーダーがいると、人々は勇気を持って決断を下し、競争相手よりも限界を押し広げていくでしょう。

創造性をアピールする例

「ロイヤルカスタマー向けの広告を通じて、カスタマーサービスのスタッフを採用するためのまったく新しい方法を開発しました。そういった人々はこのブランドへの愛着が高いことから、申し込み数が45%増加しました。」

2. 計画力

目標を設定し、マイルストーンを達成し、目標を達成することは、成績の高いチームが飛躍する原動力となります。意欲的な従業員は成長する旅の途中で学びますので、優れた計画スキルは、全員が計画通りに物事を進めるのに役立ちます。リーダーは強力なファシリテーションスキルと問題解決スキルを駆使してプロジェクトを順調に進めますが、避けられない予期せぬ障害に備えるために、リスク管理が重要な役割を果たすことがよくあります。

計画力をアピールする例

「30 名を超える社内関係者と10名を超える社外関係者による、プロジェクトの計画立案セッションを促進しました。クリティカルパスを管理し、予定を15%上回る進捗を達成しました。」

3. 人材マネジメント力

周囲の人々の多様な個性を管理し、同じ方向に力を発揮するチームを構築することが人材マネジメントの中心です。メンバー全員に一緒に成長する雰囲気と機会を与えるには、多岐にわたるリーダーシップスキルが必要です。

適切な人材を採用し、定着させることが成功の重要な指標となりますが、成長を遂げて他で活躍している人もまた、価値ある成果と言えます。人材マネジメントスキルとは、他者の利益のためにその人に変化をもたらし、彼らが在籍中に実を結ばせることもでき、次の段階での成長も後押しさせることもできます。

人材マネジメント力をアピールする例

「新入社員で構成される営業チームを育成し、社内で最も成功したチームに育てました。メンバーの70%が昇進したり、次のステップに進んでいます。」

4. 適応力

時流の変化(時には変化の前にも)に対応し、適応力を発揮することがリーダーに求められる重要な資質です。チームが一定の勢いがある間の舵取りこそ難しいですが、リーダーの適応力が高くなるにつれて、メンバーは円滑に次の目標に向かうことが容易になります。

変化への対応に責任を持ち、正しい道筋を確認し続け、繰り返し見直すことが重要です。状況の変化に応じ、リーダーシップのアプローチを修正する適応力がカギです。周囲の環境が変化する時は、それに適応する必要があります。

適応力をアピールする例

「担当するプロジェクトで、当初の目標が達成困難であると判断して、目標を再設定、適用範囲を変更し、最終的に予算目標を達成するための新しいパートナーを探し出しました。」

5. コミュニケーション能力

自分やチームメンバーのアイデアを多くの人に伝えることは、全員を参加させて同じ方向を向かせるための鍵です。人間関係が改善され、対立が減り、革新的なアイデアが生まれやすくなります。お互いの考えをはっきりと理解できれば、調和的で生産的な雰囲気を作るべく、対話や行動の修正につながります。

文章スキルはリーダーにとって、過小評価することはできません。読み手に自分の言葉で影響力を及ぼすことは、不可欠な コミュニケーションスキルです。また、優れたリーダーは皆、優れた傾聴力が求められることも事実です。これはあらゆるリーダーにとって重要なソフトスキルです。

コミュニケーション能力をアピールする例

「調達チームにおいて入札の文責を務め、入札の60%以上を獲得しました。書く言葉が適切であれば、2,000 語でも違いが生まれます。」

6. ビジョン力

3 歩先を見て、次に何が起こるかを予測するには、戦略的思考が必要になる場合があります。全体像を考えるということは、遠い将来の目的地に向かって正しい道を進んでいるかどうかを常に問い続けることを意味します。このような将来を見据えた分析スキルは一流である必要があり、常に市場の動向を把握して、進路を変える可能性のある変化を見つけ出す必要があります。

リーダーシップのスキルは、チームを未来の旅に導けるかどうかにかかっています。最高のリーダーは、目指すべき姿を描写し、そこに到るための道筋を計画します。

ビジョン力をアピールする例

「フィンテック分野において顧客管理のトレンドを見抜き、顧客とのマーケティングタッチポイントを75%増加させることができました。」

7. 決断力

リーダーの役割のひとつは、ジレンマの多い意思決定に最終的な判断を下すことです。どのチームにも完全なコンセンサスを見出すことは稀であるため、決断力がリーダーシップスキルの要と言えます。人々がリーダーに従うのは、リーダーの判断を信頼しているからです。常に揺らいでいて確信が持てないリーダーは、誰にもインスピレーションを与えることができません。

勇気を出して思い切って、その時点で利用できる最良の事実と意見に基づいて、意思決定を行ってください。リーダーは自分の弱さを隠すべきではありませんが、信念を貫く勇気があると見なされれば、リーダーに従う人たちにとって有益な模範となります。

決断力をアピールする例

「1週間という期限内でブランドコンセプトの最終的な方向性を決定する必要があり、可能な限り最善の決定を下せるよう夜通し働きました。」

8. 変革マネジメント力

変革の理解、変革への抵抗感の克服、変革の実行は、どのリーダーにとっても継続的な更新と再評価のサイクルです。変革マネジメントのリーダーシップスキルには、強力なプロセス志向と業務のさまざまな要素間の関係性への理解が必要になります。

プロセスに障害がないことはほとんどないため、リーダーは変革を推進し、ビジョンを伝えることが求められます。ビジネス開発マネージャーが履歴書でこのことを伝えるケースが多いでしょう。

変革マネジメント力をアピールする例

「経営統合後にチームメンバーの60%が交代することになりましたが、4 か月以内に業績が回復し、予算目標を達成することができました。」

9. 委任力

誰しも1人で全てをこなすことは不可能です。最悪の上司こそ、全てを自分でとり仕切ろうとします。仕事量が膨大な時こそ、誰が最も適任者なのかを見極め(本人の成長も考慮し)、困難なタスクを委任して、彼らを指導することが目標達成への近道です。

具体的な指示を与える必要はなく、正しい方向づけと必要に応じて後押しをするだけです。メンバーへの頻繁な確認は避けるべきです。委任したタスクを最善の方法でこなす能力への信頼を示すことが重要です。

委任力をアピールする例

「300万円のコスト削減を翌期予算前に達成する必要があり、調達の専門家をチームに迎え入れ、425万円の削減を実現しました。」

10. 影響力

他者を理解し、彼らの動機を利用して自分自身の目的を達成することが、効果的な影響力の中心にあります。他者を説得することは、物事をその人の視点から見るときに最も効果的であり、優れたリーダーは、周囲の人の視点から自分の方向性を考えることに時間の大部分を費やします。

親密な関係を築き、夢に関わるすべての人に感謝することが、大きな前進となるでしょう。誰かが何かをすることに興味を持っている理由を理解し、そのことを伝えると相手の目が輝くのを見ることほど素晴らしいことはありません。ほとんどの人は視野の狭さに囚われますが、広い視野を提示することがリーダーの仕事です。

影響力をアピールする例

「従来、営業部門とマーケティング部門の関係性は緊密ではありませんでしたが、お互いの視点の理解を深めるために 3 か月間の人事交流を行いました。」

専門家のアドバイス

優れたリーダーのさらなる8つの特徴

動機付け- 不可能なタスクを大幅に超えてメンバーを押し上げる能力です。

自己認識 - 自分自身を知ることは、他人に対する自分の影響を理解する鍵となります。

時間管理 - 1日のコントロール力が混沌を防ぎます。

フォーカス - 優先事項は山ほどありますが、本質的課題こそ対処すべきです。

責任感 - 最終的な責任を担う覚悟がリーダーには問われます。

組織力 – チームを率いるということは、無数の皿回しを続けるようなものです。

一貫性 – 一貫性のある働きぶりが信頼を生みます。

正直さ – 経営陣には稀有な資質ですが、正直者は支持されます。

カバーレターでのリーダーシップ経験の記載

カバーレターでは自由に記載できることから、履歴書以上に人間性豊かなリーダーシップの経験談が可能となります。履歴書が事実を中心とした記載であることに対し、レターは行動を中心とした記載といえます。

語るべきストーリーは、新たな役割で求められるリーダーシップの状況と高い関連性がある必要があります。特定の行動があまり一般的でないと感じたら、ためらうことなく文章を変更すべきです。採用担当者が「ここではこうしたことは滅多に起こらないが」と感じるようでは、良い印象は残らないでしょう。適切なリーダーシップ経験こそがカギです。

適切な行動動詞を使って、リーダーシップのストーリーに説得力を持たせ、共に困難を乗り越えたメンバーへの感謝と自身の具体的貢献を記載する必要があります。真のリーダーは自分本位になることなく、成果の共有を重視します。

重要ポイント

  • リーダーシップスキルは、採用担当者も高く評価する能力のひとつです。履歴書や応募書類で、どこにどのように記載するか注意してください。
  • 履歴書のスキルセクションは、皮肉にもリーダーシップスキルをアピールするのに最も効果がありません。むしろ職歴セクションで実績に基づいてアピールすることが理想的です。
  • カバーレターを使用すると、リーダーシップスキルを発揮した状況についてさらに詳しく説明できます。
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