本来退職に関することは、直接会って話すべきことで、マナー的にはメールで退職願を送ることは好ましくありません。しかし、完全リモートワークなどで退職の意思をメールで送るという選択肢しかない場合は、礼儀を欠かないようにしましょう。
このブログでは、退職願をメールで出す際のメールの書き方を具体的に説明します。このブログでは以下の項目についてご説明していきます。
退職願をいきなり上司や人事部に送りつけることはしないでしょうから、退職願をメールに添付して送る必要があります。
短いメールを書いて、添付ファイルにあるあなたの退職願をご確認くださいと頼むこと自体法律的には問題ありません。しかし、上司はそれにがっかりして感情的になり、すぐに添付ファイルを開く気にならないかもしれません。そして、他のことをやり始めてしまい、全く読んでくれない可能性だってあります。
退職伺いメールと退職願の違いについて
内容的には、退職伺いメールは退職届のフォーマットを踏襲する必要はありませんが、このブログで説明しているような基本的なことはカバーしておく必要があります。
退職伺いメールのフォーマットはこの後でご紹介します。
退職願自体は、ある程度決められたフォーマットがあります。退職伺いメールも同様にある程度の基本フォーマットがあり、それは以下の3つの段落となります。
第1段落: 退職の意思とその詳細を記載します。
第2段落:これまでお世話になったことに対する感謝を述べます。
第3段落: 次のステップと出来ることは全て行うことをする意思を示します。
どんな文章でも真剣に考えなければなりませんが、退職伺いメールを丁寧に書くことで、あなたの退職の受け取られ方はずいぶん違ってきます。ここでは、退職伺いメールを書く際のいくつかのポイントをご紹介します。
件名にあなたの名前と退職という言葉を記載します。 退職伺いメールの件名には、あなたの名前と「退職」という言葉以外に何も入れるべきではありません。 あなたの上司はこのメールを他の人にも送る可能性が高いので、メールが簡単に見つけられるようにする必要があります。
退職希望日をいつにしたいのかを記載します。退職までの期間を確認した後、退職希望日を明確にしましょう。退職後、ガーデンリーブ(同業他社に転職する社員に対して、元の企業がすぐに転職することを阻止するために与える有給休暇。最新の企業秘密やノウハウ、顧客の流出を防止する目的で会社の情報にアクセスできなくする意図もあります)を取るように言われるかもしれませんし、双方合意の上で退職日を延ばしてもう少し長く働くことになるかもしれませんが、労働契約で揉めないためにもまず最初に退職希望日を明記しましょう。
退職までの期間中に出来ることは全て行うことを伝えます。 会社が後任者を探している退職までの期間は、非常に重要な時期です。上司の最初の反応は、どうやってこのことに対処するかということでしょう。上司の不安を和らげ、可能な限りスムーズな引継ぎができるよう全力を尽くすことを伝えましょう。
質問はメールに書いておきます。 引継ぎについて聞いておきたい質問がある場合は、退職伺いメールに記載します。多くの場合はきちんとした回答が必要となりますので、曖昧な状態にしないようにします。恥ずかしがらずに、あなたにとってどういったことが重要なのかを確認するようにしましょう。
あなたの連絡先を伝えます。退職して「はい、終わり」とならないようにします。現実的な話として、退職伺いメールのどこか(通常は末尾)にあなたの連絡先を記載することは、当然です。どの同僚があなたに連絡を取る必要があるか分からないので、人事システムのどこかにあるのではなく、あなたの連絡先は公開するようにしましょう。
退職伺いメールの書き方は人それぞれですが、シンプルにまとめたいのであれば、以下のようなテンプレートがあります。このテンプレートで、必要な事項はすべてカバーできます。退職に至る例は2つ挙げておきましたので、参考にしてください。また、他に付け足したい項目があれば、自由に追加してください。
退職伺いメールの例
件名: 退職願 - [あなたのフルネーム]
[直属の上司名 または その上長名]
お疲れ様です。 [あなたの名前]です。
突然の申し出で申し訳ありません。誠に勝手ながら[年月日]を持ちまして退職させていただきたく、メールを差し上げました。
退職理由 例1: 今まで教えて頂いたことや、経験を踏まえ、[あなたの次の職種]の職種へチャレンジしたいと思う気持ちが大きくなり、退職を決意いたしました。
退職理由 例2:このところ持病での体調不良が続き欠勤が多くなっておりましたが、医師から「しばらく治療に専念すべき」との診断を受けました。
私自身も一度休み、完全に治療を終えてから今後のことを考えたいと思っております。
[直属の上司名 または その上長名] を始め、皆様には仕事だけでなく、その他様々なことをご指導頂き、とても勉強になり感謝しております。
許可が下り退職日が決定したら、引継ぎに向けてできることは全てさせていただく所存です。[退社する会社名]で働くという素晴らしい機会を与えていたき、本当にありがとうございました。
また退職後でも何かご質問等があれば、以下にご連絡下さい。
[あなたの住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先]
退職願はこのメールに添付していますので、ご確認下さい。
以上よろしくお願いいたします。
[あなたの名前]